2010年9月4日土曜日

クラスルールC6に関するWTCA情報の日本語訳(2)

下記は、「An open letter from Alistair Murray on the crew weight rule」の日本語訳です。(国際事務局)
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クルーウェイトルールについてのAlistair Murrayからの公開書簡
20th July, 2010
Frank Bethwaite

Bethwaite Design
Woollahra Sailing Club
2 Vickery Avenue
ROSE BAY NSW 2029
Australia

CC:テーザー関係者各位

フランク様

 Airlie BeachでのATCの会合において、貴兄がテーザーのクルーウェイトルールに関してご意見を述べられました。そのご意見に触発されて、ここに、テーザーに関して小生が痛切に感じている点について、貴兄にお手紙をお送りする次第です。公開書簡とさせていただくことにしましたのも、いくつかの話題について公に議論がなされることを期待しているからです。この話題とは、貴兄が関心を持たれるところであり、テーザーの原理原則に関わるものです。
 
 小生は、ご存知のとおり、1978年以来、テーザーを所有し、レースに参加してきました。国内選手権にも勝って参りましたし、テーザークラスの「ヴィクトリア朝時代の再生(*)」やマイラーセイルの導入にも貢献しました。そして、Ronstan社とともにあった小生は、一貫してテーザークラスのスポンサーでもあるのです! つまり、小生はテーザークラスを愛しているのです!
*(訳注:時代の要請に合わせてテーザーを改良したことを指すと思われる。)

 ここで取り上げたいのは、クルーウェイトルールについてです。

クルーウェイトルール
 このルールのコンセプトについてですが、成人の乗り手、特に、成人の男女ペアがレースで競い合えるようにすることにあったと小生は理解しています。テーザークラスは、その当初からこの目的を達成するうえで成功してきていたことを貴兄にお伝えしておきたいと思います。
 
 この成功の理由ですが、しかし、ウェイトルールが本質的なものではありませんでした。テーザークラスにとっては、このルールを撤廃することにより失うものよりも得るものが多い、と小生は信じています。この点について多くのトップセイラーが意見を異とすることを了解しておりますが、その方たちには次の点について冷静に検討していただけるようお願いしたく思っております。

・あらゆる風域の条件においてテーザーを帆走して競うためには、最適のクルーウェイトは140kg、すなわちルールの最
小限のウェイト+10kgであることを小生は確信しています。
・クルーウェイトが140kgより10kg以上重かったり、10kg以上軽かったりするチームは、いろいろな条件下で帆走する場合でも不利な状況となります。
・クルーウェイトが130kg以下のチームが重りを積んだ場合には、さらに不利になります。そればかりか、そのチームは
大きな不便を強いられることになります。小生が知っている事例では、そのような不利や不便によって、テーザーに幻滅して、離れていってしまった方々もいました。ひとつ例をあげると、小生の最近のクルーであるDarren Egerです。Eger氏は、お嬢さんと乗りたくてテ -ザーを所有しています。このペアのクルーウェイトは110kgなので、ほとん どの条件ですでにオーバーパワーとなってしまい、さらに悪いことに、重りを 20kgも積まなくてはならないのです。同様なことを、小生は特に、レース参加のためにオーストラリアを訪れた日本人チームに感じました。1998年のSandringhamでの世界選手権でのことです。日本人チームは、重りというハンディキャップを背負いながら、一週間の間、毎日、20knotsから25knotsの風のなかを帆走しなければならなかったのです。

 クルーウェイトルールを撤廃することで次の効果が生じるだろうことを、小生は申し上げたいと思います。

・すべてのレースの受付が簡単になります。そして、自分の体重を気にかける方々が計量できまりが悪い思いをするこ
とに、もはや我慢する必要はなくなります。
・日本の多くの友人達など、軽量チームは喜ぶでしょう。そのような方々にとってはテーザークラスはすぐにでも魅力を
取り戻し、そして、艇の一層の売り上げに貢献する可能性があります
・軽量チームも一層レースで競い合うようになり、だれにとってもレースの質が向上するでしょう。
・テーザー帆走にとってもっとも有利なクルーウェイトは130kgから150kgと変わらず、140kgが最適なウェイトです。
・あまり風の吹かない開催地のレガッタに重量チームが参加しなくなってしまうかもしれません。しかしそうであるとした
ら、強風の吹く開催地のレガッタに 対して計量チームが陥ってしまう窮地と同じです。「おあいにくさま!」ですね。えり抜きのセイラーが良い結果を残すことを優先すべきとは小生は考えていません。
・このルールの撤廃によって、テーザークラスから去っていく方はいないでしょう。テーザーは変わらず優れた高性能の
ディンギーであり続けます。そして、クルーウェイトが130kgから150kgのペアにとって最適なディンギーであることも変わらないでしょう。

 最後にひとつだけ、次の質問を投げかけることとします。「すでに不利となっているチームに、どうしてより一層の不利な条件を課すのですか?」 このように申し上げる小生ですが、テーザーを常に140kgオーバーのクルーウェイトで帆走してきています。従いまして、このような議論を進めているのも自分を有利に導くためではなく、テーザークラスのためにしているのだということを一言付け加えさせていただきます。

 フランク様そして皆様、ここまでお読みくださりまして感謝申し上げます。ぜひ議論を続けていきましょう、そして、それが活発なものとなることを確信しています!

テーザー関係者の方々によろしくお願い申し上げます。

(署名)
Alistair Murray

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