2015年12月27日日曜日

レース中の無線通信について

JTA理事の軽部です。
レース公示等で適用される規制内容のうち、無線通信の制限について先般の理事会で決まった内容をご連絡いたします。

JTAが主催するイベントでは、艇に携帯電話を搭載することを推奨しています。これは地震発生時に、各参加艇が緊急地震速報を受信していち早く避難行動をとってもらうことを意図しています。
一方でこれまでの主催レースでは、レース中の無線通信を原則的に禁止していることがありました。例えば2015年度全日本選手権のレース公示には「12.無線通信 緊急の場合を除き、レース中の艇は、無線送信も、すべての艇が利用できない無線通信の受信もしてはならない。またこの制限は、携帯電話にも適用される。と書いてありました。携帯電話の通信は、「すべての艇が利用できない無線通信」に該当します。つまり、レース中は携帯電話の電源をオフにするなどして、通信不可能な状態にしておかなければなりませんでした。緊急地震速報を受信するために携帯電話を艇に積み込んでいても、レース中は地震速報が機能しないようにしておく必要があるということになります。
協会として推奨していることと、実際に規制されていることに齟齬が生じていたと言えます。
JTA理事会はこの点について協議し、今後の大会では安全対策を優先し、無線通信自体は制限しないことを決めました。当面のJTA主催イベントでは、レース公示等の文書に無線通信を制限する規定は書かれない方針です。そうした大会では、レース中も携帯電話の通信は許容されます。もちろん緊急地震速報も受信可能です。
上記の趣旨をご理解のうえ、JTAのイベントに参加される方は(あるいは普段の練習の時でも)、海上に出る時は、携帯電話の搭載も含め、安全に十分に配慮した準備をしていくようにしてください。
ただし無線通信の制限が無くなったと言っても、外部から援助を受けることについてはRRSによって制限されています(RRS41条を参照)。レース中に携帯電話を使って自分だけが有利な情報を得るよなことは禁止されますのでくれぐれもご注意ください。

注)本記事で述べたことはあくまで現時点での理事会としての方針であり、JTA主催大会で一律に適用される規制を示すものではありません。個々の大会での規制内容は必ずレース公示や帆走指示書などの文書で確認してください。

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