ご意見・ご質問などは、本BLOGのコメント欄で頂戴し、総会での質疑の時間を節約できればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
基本的に、日本テーザー協会が主催する大会では、クラス規則解釈29により、クラス規則を変更することが出来ません。例外として、
「年次総会または特別総会で適用しないことが決定された場合にのみ変更してよい」
となっております。
この提案は、クラス規則解釈29にしたがい、日本テーザー協会主催の公認大会において、クラス規則を変更しての実施に備えるものです。
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議案(案)
クラス規則解釈29に基づき、下記の規則を非適用とする。
C 1.5
C 2.2(c)
C 6.1
C 6.2
C 6.3
C 6.4
D.3.2
解釈 32
C.2.2(o) (ただし、現案のまま可決された場合)
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議案はここまで
★補足解説
各規則について、提案理由と、変更例についてご説明申し上げます。
なお、これらの変更は全てのレガッタにおいて変更することを意味するものではなく、また上記を削除したクラス規則を「テーザー級日本国内クラス規則」として定義するものでもなく、レガッタごとに必要な場合にRRSに定める手順に従い変更することとなります。
■C.1.5
国を示す文字とセールナンバーは最低次の寸法でなければならない。
高さ:300mm
幅 :200mm
太さ:50mm
隣接する数字の間隔およそ50mmでなければならない。
となっておりますが、「1」、「I」も幅200mmが必要な規則であるが、PSJ(に限らず、各国ディーラー)で販売している1は、幅が200mmに満たないため、規則違反です。
これらを救済し、セールナンバーを張り替えることなしに、規則に合致させるために、必要に応じて各レガッタでは、下記のような変更を検討します。
国を示す文字とセールナンバーは最低次の寸法でなければならない。
高さ:300mm
幅 :200mm(1とIを除く)
太さ:50mm
隣接する数字の間隔およそ50mmでなければならない。
■C.2.2 (c)
ブームバングのクラムクリートの下にくさびを入れることができる。
となっておりますが、くさびとは言い難いLアングルを設置した艇があります。これはクラス規則違反となる可能性があります。しかし、このLアングルは、各国のディーラーでも同様のパーツが販売されており、容認する風潮があります。
この風潮に対応するため、必要に応じて各レガッタでは、下記のような変更を検討します。
ブームバングのクラムクリートの下にくさびまたはアングルを入れることができる。
■C.6.1
テーザーは全ての公認大会のレース中、乗員の総体重が最低130kgなければならない。計測時の服装は、乾燥したシャツとショーツまたは水着、あるいはこれらと同等のものでなければならず、靴は脱いだ状態とする。
C.6.2 このように計測して、合計で130kg以下である乗員は、大会期間を通して少なくとも乗員体重と130kgとの差に相当する重さのバラストをコクピットに搭載すれば、レースに参加してもよい。このバラストは 12kgを超えて搭載する必要はない。
C.6.3公認大会では、レースコミッティーは各乗員の体重を計測し記録しなければならない。
C.6.4 乗員各自は、すべてのレース中最低130KG以上であるよう、確実に維持しなければならない。
と規程されております。不公平を是正するための規則ですが、日本人の体格を考慮しますと、むしろ不公平を生じさせるケースが考えられます。したがって、必要に応じて各レガッタでは、下記のような変更を検討します。
C6.1 削除
C6.2 削除
C6.3 削除
C6.4 削除
(注)C6には、
C.6.5女性だけの大会やジュニアの大会など、その性質上当然であるような特別な大会では、ローカル、ナショナル、インターナショナルの大会主催者が最低乗員重量の制限値を下げてもよい。
もありますが、本条項は除外の必要はなく、むしろ該当する大会では積極的に適用したい規則ですので、昨年以前のようにC6全体を非適用とせず、C.6.5はそのまま適用すべきと考えます。
■D.3.2
艇体重量が規則D.3.1で特定された下限値を超過した分は、規則C.6.2 で要求されるバラストとしてカウントしてもよい。
と規程されておりますが、C6.2を削除した場合には意味を持たない条項ですので、連動して、
D3.2 削除
とすることになります。
■解釈 32
ボートスピードを増したり、戦術的なアドバンテージを得られる電子機器をボートに取り付けたり乗員が身に付けてはならない。ただし、規則C.2.2(g)により、(a)時計と(b)コンパスは、レース中にスピードや位置情報を計算できない限り許される。
と定められておりますが、航跡ロギング用のGPSの搭載は容認する風潮があります。一方で、電子機器使用の搭載制限は、コスト抑制のために必要な規則の一つです。したがって、必要に応じて各レガッタでは、下記のような変更を検討する。
「時計」と「コンパス」、および「レース委員会に搭載の許可を得たGPS」以外の、戦術的なアドバンテージを得られる電子機器を艇に設置してはならない。ただし、レース中の艇は、GPS による情報を取得してはならない。
■C.2.2(o)
下記または同等の艤装品で構成される、19mm RCB システムを使ったシェラウドドラックとカーを設置してもよい。
・Ronstan RC11902 カー
・Ronstan RC11980 トラックエンド
・Ronstan RC1190-1.0 トラック
・Clamcleat CL 268AN クリート
・Ronstan RF 1850S シャックル
・トラックの両端からおよそ75mmはみ出る長さの、中空ではない18mmの合金またステンレス棒の、負荷分散用バックプレート
・撚られたか編みこまれた4mmロープ
・ロープの摩擦低減のために、U字型のピンをクリートに設置してもよい。
バウのUボルトと前側のトラックエンドのボルトの穴との距離は、付則3に示すようにデッキレベルで計測され、最低2125mmかつ、最大2135mmでなければならない。
カーの可動範囲は、140mmを超えてはならない。
各パーツは、付則3に示すように設置されなければならない。
という規約案が、WTCAより提出されており、総会で決議いただく予定になっておりますが、日本のディーラーであるパフォーマンスセイルクラフトジャパンでは、トラックの両端から約15mmはみ出るサイズのバックプレートを提供しています。すでに、日本の多くの艇がこれを装備しております。PSJによると、デザイナーや各国ディーラーと調整した結果採用したとのことで、この内容に驚き、デザイナーに確認を取っている最中です。
既存艇はOKとする規則も検討されておりますが、提案にはまだ含まれておりませんで、このクラスルールが制定された場合には、既存艇でのレガッタ参加を可能とするために、下記のような変更を検討します。
・トラックの両端からおよそ15mmはみ出る長さの、中空ではない18mmの合金またステンレス棒の、負荷分散用バックプレート
以上
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